私も時々、内容をチェックして自分の分かる範囲でのバグ等の報告があればbugzillaで調査したり、修正したりしていますが、どちらかというと、残念ながらごくまれです。その最大の理由は書き込まれた内容のクオリティの問題です。
140文字、という文字数制限が確かに厳しいですが、バグ報告としてフィードバックを書く場合は、問題が発生した時に、
- 何をしたのか
- Webサイトに関する問題なら、どのページで発生したのか
この二点は最低限、書いてもらわないと理解できません。結果だけを書いてしまわないように気をつけてください。なお、バージョンは書かなくてもUA名が自動的に記録されていますので、貴重な文字数を浪費しなくても大丈夫です。逆に言うなら、問題のあったバージョンのFirefoxから書き込んでもらわないと理解できないかもしれません。
バグについて詳細に対応が必要なら、ユーザコミュニティのフォーラムに書き込むか、bugzillaを直接利用する方が良いでしょう。
また、バグ報告を見ていて気になるのが、手元では全く再現しないバグが多いことです。
開発コミュニティの一員でもない人が積極的にバグを報告したくなるようなバグというのは大体、重大な問題が発生した時でしょう。そのようなバグが、もしどの環境でも発生しているのであれば、開発者は最優先でそのような重大なバグに取りかかっているはずです。ですので、そのようなバグを発見した場合はあなたの環境固有の問題であることを疑う方が合理的です。
ですので、そのような場合はセーフモードでの確認や、グラフィックドライバの更新等で様子を見てみるべきです。もし、特定のアドオンや、システムに常駐してるソフトウェア等が問題の原因だった場合はその原因を含めて報告しておいてもらえると非常に有益です。
バグが発生した結果はもちろん重要ですが、報告された情報が有益かどうかは、最低限、発生させるためのヒントが含まれているかどうかに依ります。もし、ひとつの報告で十分な情報が得られなかったとしても、同じ結果と共に別のヒントを提供している報告が存在すれば次第にバグの再現のさせ方が絞り込めていきます。
例えば、本体のバグではありませんが、高速リリースサイクルでアドオンの互換性が無くて困るという苦情をよく見かけますが、数字上はそのようなアドオンはほとんど無いはずです。ですので、どのアドオンが無効化されて困ったのか、どのアドオンが無効化されていなかったもののどのような機能に異常が出たのか、その情報が、そのアドオンの互換性を向上させるかもしれません。この場合も「どのアドオンなのか」という事実を確認するためのヒントが重要であることが分かってもらえるかと思います。「アドオンの互換性が失われた」という結果は必要な条件ではありますが、それだけでは価値が非常に低いのです。