この日記はMozillaのプロダクトへの貢献者としての私の成果を中心に、気になったバグやWeb界隈の話題について書いていますが、 断り書きがある場合を除き、いかなる団体のオフィシャルな見解ではありません。あくまでも個人的なものです。 Mozilla Foundation、Mozilla Corporation、及び関連企業の公式情報ではないことに注意してください。

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もずはっく日記(2006年1月)

2006年1月1日

開発現場の現状
初回投稿日時: 2006年01月01日04時37分31秒
カテゴリ: Firefox Mozilla Core Suite Thunderbird
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Mozillaのパッチを書いて採用されるまでで紹介している通り、現在、Mozillaの開発にはレビュー制度がある。これは、コードの品質保持には非常にうまく機能していることが多く、これは重要で、必要な制度である。

しかし、前々から問題視されていたことだが、Firefox1.5のリリース以降、これが一部のモジュールで完全に機能しなくなっている。理由は開発者(パッチ提供者)に対するレビュアの圧倒的な不足。パッチはでているのに修正が完了しないという状況がここ最近ずっと続いている。この問題は開発の遅れだけではなく、レビュアの作業順序によっては多数のパッチが同じコードに同時に入り、意味不明なバグを生み出したり、最悪、チェックインしようとした段階で、せっかくレビューの終わったパッチが使い物にならなくなっている可能性もある。

現状、これが最もひどいのがbrowserやtoolkit。近頃のBranchの複雑化や、レビュー体制の崩壊など、Firefoxはなかなかに前途多難である。(一応、念のために書いておくが、開発が全く進行しないわけではない。セキュリティバグや、マーケティング上致命的なバグ等、超重要バグはレビュアにコンタクトをとることで速攻で修正されることも多い。また、Geckoの開発速度は相変わらず速いままだ。)

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