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もずはっく日記(2010年10月)

2010年10月7日

Firefoxのシェアとか、Chromeのシェアとか
初回投稿日時: 2010年10月07日21時45分15秒
カテゴリ: Firefox Google Chrome IE 雑談
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念のために書いておきますが、個人的な感想です。

スラドにもありますが、Firefoxのシェアはここ最近はずっと横ばい、Chromeに勢いがあってChromeがすごい追い上げてきています。色々なニュースで似たような結果なので大きく外れた統計ではないのでしょう。

ここで気になるのがどういった層がFirefoxを使い、どういった層がChromeを使っているのか、という点です。私の考える、あまり好ましくない展開というのは、Firefoxユーザはおおむね昔のままで、ChromeがIEのシェアを浸食しているという形です。

それに対して、Mozilla側があまり心配しなくていい展開というのは、FirefoxはIEからシェアを食い続けていているものの、アーリーアダプタ層がChromeへ移動している、という形です。

具体的な根拠は無いんですが、個人的には後者の流れなんじゃないかなと思っています。

ひとつめの根拠としては、いま、Firefoxという商標にはブランド力があるという点です。当たり前ですが、社会の大半の人にとってはブラウザなんてただの道具でしかないですから、長いこと聞いている名前の方がブランド力があると思われます(どちらも同程度に興味を持たれていない場合、という前提ですが)。

それに加えて、Firefox3.6は、IE6とのUIの類似度がIEからの乗り替えに有利に働いているのではないかと思います。今、IEから他のブラウザへ移動する人というのは、既に乗り替え済みの人よりもライトなPCユーザではないかと思います。少なくともアーリーアダプターではもう無いでしょう。そのような人がブラウザの乗り替えを考えた場合、使い慣れていたIE6にUIが最も近い、Windowsアプリケーションとしては伝統的な形のままであるFirefox3.6というのは乗り替えやすいブラウザなのではないかと思います。

Firefox3.6とは反対に、ChromeやIE7、IE8とというのは今までの学習結果を一度破棄する必要があるんではないかというぐらいにUIが変わりました。これは明らかに乗り替えるユーザに大きな負担をかけます。そして、Firefox4もこれらのブラウザと同様のUIに変更されます。そうすると、メジャーブラウザがよく似た、新UIになるわけですが、その後のシェアの変化でFirefoxのシェアが維持されるのか、下がるのかで、ユーザが望むのは使い慣れたクラシックなUIなのか、それともデザイナが理屈によって考えたより使いやすいUIなのかを知るひとつの判断材料になるかもしれません。

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