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もずはっく日記(2009年9月)

2009年9月8日

REX-USBDVI2
初回投稿日時: 2009年09月08日02時35分52秒
最終更新日時: 2009年09月08日02時47分11秒
カテゴリ: 雑談
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一部で話題なのかもしれない、USBからフルHD(or WUXGA)で出力可能なアダプタです。

REX-USBDVI2のパッケージ写真

VM使う関係上、開発機はディスプレイ3台構成にしていますが、この構成の最大の問題点は普通のグラボなら、最低2枚必要、ということです。最近のグラボのGPUは平然と冷房効いた部屋でも70度前後、常温で風通し悪いとそのままハングアップしてしまうぐらいに温度が上がってしまいますので、なんとか一枚構成にしたいと考えていました。

Matroxの製品や、Quadroに手を出すことができれば、正攻法で一枚構成にできなくはないですが、GPGPUの利用やDirectX 10.x、そして最大の問題点である価格を考えるとこれらは手が出せません。そこで以前からUSB→DVIのアダプタには注目していたのですが、フルHD以上の解像度に対応したものが出ていなかったので見送り続けていましたが、ようやく、これが発売されたという訳です。

実際に使ってみると意外と実用には問題がありません。スクリーンがオフになった後の復帰に時間がかかるようになりましたが、それぐらいでしょうか。

ただ、アニメーションのレンダリング、特にAeroのWindowに対するさまざまな効果はさすがに厳しく、中割が少ないアニメのような表示になります。実速度は落ちていないっぽいので、単にレンダリングが追いつかない時にフレームを捨てている感じです。つまり、体感速度は遅く感じてしまいますので、この辺を我慢できない人には使えない製品かもしれません。スクロールも似たようなものですが、Aeroの効果よりは気にならないレベルです。動画の再生もなかなか厳しいレベルではありますが、そもそもHDCPに対応していないのでこれを動画再生目的のディスプレイで利用することは無いでしょう。

製品の仕組みは、PC上に仮想グラフィックボードを作って、そこにグラボのGPUを利用して画面を描画し、その結果を圧縮してUSB2.0で転送、そしてアダプタで解凍しているそうです。このため、メモリを若干(40MB程度)奪われるのと、CPUパワーを食ってしまう、という点がこの製品のデメリットのようです。また当然、USBバスや、CPU、もしくはGPUがビジー状態になると、画面が見た目、ハングアップした感じになります(マウスカーソルが動かないとか)。

フレームの破棄に関してはUSB2.0の転送速度が一番の原因なのではないか、という感じはします。USB3.0対応の製品が出てきて、これでフレームの破棄を軽減できたら本当に良いものになるかもしれません。

ただ、残念ながらグラボを2枚以上挿した状態では画面出力すらできませんでした。また、製品の仕様にもSLIやCrossFireとの併用はできないとありますので、この辺を利用したい人には全く使えません。一般的な用途では問題無く使えるものの、人は選ぶ、という感じでしょうか。

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