Bug 6529 [TSF] Natural Input で注目文節がどこなのかわからない
初回投稿日時: 2009年04月25日03時18分07秒
カテゴリ: Mozilla Core TSF Windows バグ修正
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Natural Inputは未確定文字列の各文節の種類を全て「その他」と通知してくるので、各文節のスタイルを種類で分類して表示するGeckoでは全ての文節が同じように表示されてしまうというバグです。
TSFでは各文節ごとにどのようなスタイルで表示されるべきかという情報を取得できるようになっているので、そのスタイルに従うように修正しました。これにより、TSFを有効にした場合はMS-IMEの表示は他のアプリと同様の表示ができるようになっています。
ですが、Natural Inputのこの仕様は少しまずいと思います。Natural Inputの動作は全般的に、TSFの機能を一通り実装していないと正常に機能しないような実装の仕方をしています。部分的な対応ではうまく機能しない、というのはTIP(IME)というミドルウェアの性質上、好ましい実装方法とは私は思えません。
日本人に利用してもらえるアプリを作っている側からすると、各IMEが正常に機能するようにしなければマトモな製品とは言えないですが、逆にIMEベンダからしても各アプリで正常に機能しないと使ってもらえる製品にはなりえません。今後もサードパーティのIMEベンダがTSF用のTIPを開発していくことになると思いますが、Natural Inputのように奇抜な設計を行うTIPが多いとそのうち、どれかの対応を断念しなくてはいけない状況が生まれてくることになりかねません。
TSFは非常に強力なフレームワークですが、それゆえに自由度が高すぎてこのようなTIPを生んでしまっていると言えます。TIPやTSF対応アプリケーションの実装は先に存在したもの勝ちだと言ってしまって良い、非常に不安定な状況だと思います。