CSSレイアウト最大の欠点
初回投稿日時: 2005年09月24日07時44分39秒
最終更新日時: 2005年09月24日07時52分43秒
カテゴリ: CSS
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文書ソースの前後関係と、ボックスの位置関係に何の関連性も無いことがあるのがCSSレイアウトの最大の欠点だ。このため、キーボード等で、従来通りの設計のUA上で文書ソース順にフォーカスを移動させると、ユーザにはフォーカスの移動先の予測がつかないこともありうる。
もちろんこれはCSS仕様の欠点ではなく、CSS仕様に本当の意味で適合できていないUAに問題がある。UAの使命はユーザにとって使いやすいものを提供することなのだから。この問題に取り組んでいるのは、Mozillaの空間ナビゲーションしか知らないが、他の家電向けブラウザ等ではどうなのだろうか。
しかし、「現実派」な人には深刻だ。シェア世界一位のIEユーザには不便をかけるのだから。(マウスの無い、PCなんて、と考えるかもしれないが、仕事でノートPCを持ち歩く場合にはマウスが使えないことが多いので、意外とキーボードによるナビゲーションは需要がある。)
これを「改善」できるのはタブ順指定だが、これは文書ソースで行うしか無いため、矛盾がある。CSSを処理しなかった場合、タブ順が無茶苦茶になるからだ。当然、これはお勧めできない。
アクセスキーは論外だろう。誰がいちいち、一時的に訪れたサイトのアクセスキー規則を覚えるだろうか? そんなもの、覚えてもそのサイトでしか使えない。また、ブラウザのアクセスキーとのバッティングの問題もある。
position
やfloat
を使うなというのは極論すぎるが、あまりにトリッキーなことをしすぎると、訪問者に混乱を与えることになりうるということを知っておくべきだろう。(これを全く知らずに作ったサイトの良い(?)例は、何も知らずにホームページビルダーのどこでも配置モードでデザインされたサイトだ。)
一番良いのは、文書ソース内で、ユーザが使わなさそうなリンクをできるだけ削減し、訪問者がよく利用しそうなリンクを優先的に配置することかもしれない。当然、CSSが適用されない場合には不自然にならないようにしなければいけないので、文書の構成能力が問われると言える。
こういう意味ではタブレットPCというのは、モバイル端末としてアリかもしれない。